2010年11月16日火曜日

環境にやさしい花づくりには科学・技術の支援が必要です

写真1 夜、黄色の蛍光灯をつけて夜盗虫(ヨトウムシ)の被害を減らす





写真2 粘着版で害虫をつかまえる



化学農薬の使用量を減らし、排出炭酸ガスを減らす、環境にやさしい花を作り、安心安全な花を提供することは、生産者だけでなく、市場、花屋さん、誰もがめざすところです。
農薬の使用量を減らして、なおかつ花の病気や害虫を減らす、これは簡単なことではありません。
環境にやさしい花だからといって、ダニがついていたり、灰色かび病がでていたのでは誰も買ってくれません。


情熱や熱意、精神力だけで、ダニや病気を退治することはできません。
実現には、科学と技術の裏付けと、勤勉な労働が必要です。
ところが、「作れば売れる時代は終わった」のスローガンが一人歩きをし、モノ作りの原点が忘れられています。「売る技術」優先で、「つくる技術」が軽視されています。
「作れば売れる時代は終わった」の前提は、「どんなに品質が良くても」です。
日本はモノづくりで生きていく国です。モノづくりにゴールはありません。
日々、改善、進歩、向上です。
それにもかかわらず「環境にやさしい」スローガンだけが元気よく、それを実現する「技術と勤勉な労働」が、軽視されています。
ハウス内の湿度、温度、光環境の改善、防虫ネット、天敵、光防除、病気に強い花づくり・・・、科学の支援なしには実現できません。
日本では、農業の研究開発、技術指導は、農協と国、自治体がほぼ独占しています。つまり、税金で運営されていますので、無料でこれらのサービスを受けることができます。
環境にやさしい花づくりの実現は、花農家の身の回りにいる農協や自治体の指導員さんとの連携と栽培履歴の記帳からはじまります。

2010年10月27日水曜日

日本の育種力が低下しています


日本人は園芸好きの国民です。江戸時代には、大名から庶民まで、さまざまな花、植木を育て、楽しみ、人が持っていない珍しい品種を作り出すことに熱中していました。それは、産業として花作りが始まった明治以降も引き継がれました。その日本人が得意な品種改良が危機的な状況にあります。その輸入が急増しています。かつての花生産先進国であったドイツ、アメリカ、オランダのように、日本の花生産も壊滅してしまうのでしょうか。実は、切り花の輸入より、品種、たねや苗、球根の海外依存のほうが日本の花産業にとって、危機的な状況にあります。
日本の品種改良の強さ、弱さをあらわす指標として、「育種力(いくしゅりょく)」を考案しました(そんな大げさなものではありませんが)。




それは、(財)日本花普及センターが公開している全国24市場の品目ごとの入荷順位リストを用います。
ベストテン品種うち、国産品種の割合(取り扱い数量)をパーセントであらわしました。100はすべて国産品種で育種力が強い。0はすべて外国品種で育種力が弱い品目としました。上の図1です。
育種力100は、輪ギク、トルコギキョウ、リンドウ、スターチス・シヌアータ、ストック、ヒマワリです。ダリアは97、ラナンキュラスは92、スプレーギクは91です。
これらは、育種力が強い、すなわち国産品種ががんばっている、強力なオリジナル品種を持っている品目です。国際競争で勝てる品目です。ただし、国産品種が海外に流出してしまい逆輸入に苦しむ輪ギクは別です。

反対に、育種力0は、スプレーバラ、オリエンタルユリ、LAユリ、アルストロメリアです。

ガーベラは7、スプレーカーネーションは13、スタンダードカーネーションは20です。

これらは育種力が弱い品目で、海外品種(ほとんどはオランダ)に依存してます。コロンビア、ケニア、中国、韓国などと同じ品種を作っており、国際競争に耐えられない品目です。ユリ、アルストロメリアの輸入は多くはありません。しかし、球根をすべて海外に依存していては、日本の消費者の好みに対応することができません。

スプレーギクとカーネーションの輸入割合(2009年)は、どちらも40%です。同じ40%でも、育種力が弱く品種のほとんどを海外に依存しているカーネーションのほうが圧倒的に危機的な状況です。育種力がある程度強いスプレーギクは輸入との棲み分けで、まだがんばれます。

品種改良が大好きな日本(人)の育種力がなぜ低下したのでしょうか。

それは、種苗会社の育種力の低下です。



図2は、全国のたね屋さんの組織である(社)日本種苗協会が主催する品種コンクールに出品された品目数と出品品種数の推移です。これは種苗会社が品種改良した新品種のコンクールで、金賞を取ることは大変な名誉です。そのコンクールにおいて、1992年には、18品目306の新品種が出品されていましたが、2009年には4品目(トルコギキョウ、スターチス、パンジー・ビオラ、ペチュニア)85品種に減少しています。つまり、権威あるコンクールに出品する新品種がないということです。

種苗会社にとって、野菜のたね(品種)は大量に売れますが、多種目少量生産の花のたね(品種)は儲からないということでしょう。さらに、品種改良はできても、雨が多い日本の気候は、たね採りや球根の増殖には適していないという問題もあります。ユリは日本の原産でありながら、テッポウユリを除いては、国内では球根生産ができていません。

このように考えてくると、日本の育種力が低下したのは、品種改良をする力が弱くなったのではない、といえます。それどころか、ダリア、ラナンキュラス、トルコギキョウなど多くの花では農家による育種(生産者育種)が成果をあげています。

日本の弱点は、品種改良で作り上げた新品種のたね、苗、球根を安く生産する、種苗ビジネスの経営です。総合種苗会社、専門種苗会社が、花の消費拡大、国内花生産の持続に大きな役割を担っています。

2010年10月10日日曜日

生産者のみなさま。その言葉、通じていません

      生産者の熱き想いを伝えるには、花屋さんに通じることばを









花屋さんとの勉強会に、ゲストとして生産者に参加していただいています。
産地の特徴や、生産者のこだわり、熱き想いを語っていただき、好評です。
しかし、花屋さん、特に女性従業員の方には、わからないことがあります。
生産者にとってはあたりまえの言葉が、花屋さんに通じていないのです。
勉強会は、まず、ゲストの挨拶からはじまります。




しゅうのう2年目で、まだ勉強中です。」
しゅうのう=収納?
「就農」です。つまり、農業に就くこと、農業に就職したということですが、これが通じません。。農村では一般的なことばですが、広辞苑にもありません。「花作りをはじめて2年目です。」ですよね。




「温室2反、ろじ3反を経営しています。」
「路地」では、「雨の路地裏、法善寺~」、演歌の世界になります。農業の世界では、ろじ=露地です。ガラス温室やビニルハウスの施設栽培にたいして、覆いのないoutdoorで、農作物を作ることです。残念ながら言い換えはありません。花屋さんに施設栽培と露地栽培を理解していただきましょう(路地ではなく、露地です)。



また、若い花屋さんには、1反(たん)、10a(アール)、300坪(つぼ)という面積の単位もややこしいですね(1反=10a=300坪=1,000㎡で、同じ面積です)。反対に私は、ハウス1,500㎡といわれてもぴんときません。3.3㎡が1坪だから500坪弱か、と坪に換算しないと実感がわきません。市場の社員をも含めて、今の若い人はどんな単位を実感しているのでしょうか?当然、メートル法の㎡でしょうか(年寄りは「へーべ」と発音しますが、やはり平方メートルでしょうか)。




みしょう2か月で花が咲きます」
未生? 未詳?
漢字で書くと「実生」です。「みばえ」とは読みません。「たねから芽が出て成長すること」です。「たねをまいて、2か月で花が咲きます。」

「6月にほじょう定植をします」

「圃場」です。「圃」が当用漢字にないので「ほ場」と書きます。「田や畑」ですが、それではぴったりきません。農作物をつくる農地のことですが、圃場を知っていただくしかありません。

「定植」もわからない人がいます。「定食」のイメージが強いのでしょうか。「植え付け」です。

どの業界にも特殊な用語、いわゆる業界用語があります。

メジャーな業界、人気の業界では、業界用語が誰もがわかる、一般的な言葉になっています。

警察用語の、「ガイシャ(被害者)」、「デカ(刑事)」、「ホシ(犯人)」、マスコミ用語の「生(live)」、「ギャラ(報酬)」、「おす(時間が足りなくなる)」など・・。

花作りはメジャーな業界ではありません。お客さまである花屋さんに通じない言葉を使ったのでは、熱き想いを伝えることができません。

世間は広い。カルチャーショックを感じて下さい。カルチャーショックが勉強で、消費拡大の第一歩です。

しかし、世間にもっとも通じていな言葉は「花き」なのですが・・・。

2010年9月21日火曜日

反省なき業界 その2

小ギクのことならこの人たちに聞け
左:奈良県農業総合センター普及研修部 有馬 毅係長
右:同 研究開発部 仲 照史総括研究員

麦わら帽子にタオル、これぞ日本の技術者



お盆にキクがない、彼岸にもない。

毎年、似たようなことが繰り返されています。

それにもかかわらず、反省がみられない花業界。


①毎日毎日が勝負で、反省する余裕がない。すんだことは忘れて、また明日。

②平時よりも乱世を好む体質。勝った負けた、取った取られた・・・が、大好き。待ってましたの異常気象。業界みんながイキイキ。

③長い経験で、来年のことが見えている。来年は天候がよいうえに、生産者みんなが少しずつ植え付けを増やす。お盆にはキクがあふれる。「こんなにキク作ってどないするんや!」

④「ないない」と言われるときが華。



このような繰り返しで過ごせたのも、産地が国内だけの時代。


今や産地は世界に広がっています。

当てにならない国産より、納期を守る輸入品。


さて、いつものように来年のお天気に期待するのか?


小ギク生産者のみなさま、もう少し、花が咲く時期をコントロールしませんか。

技術はあるのですから。


露地(ろじ)の小ギク生産であっても電照は必要でしょう。


専門的な話になりますが、お盆のキクは、電照どんぴしゃの秋ギクではなく、夏秋(かしゅう)ギクです。
電照が効く品種と効かない品種があります。さらに、電照は、花芽分化(はなめぶんか)をさせないのではなく、遅らせるだけです。ですから、いつ電照を止めるかがミソです。
顕微鏡で花芽を観察して、電照打ち切り時期を決めます。その作業は、地元の技術者に助けてもらいましょう。

これだけ多くの花の技術者、研究者がいるのは、世界で日本だけです。


「露地の花はお天気任せ」は、もう通用しません。


産地のみなさま、
もう少し、
工夫をしませんか。

2010年9月7日火曜日

大阪の熱い夜~ブルームネットさん・PCガーベラさんとの勉強会~



8月25日 カラー勉強会







9月1日ガーベラ勉強会





花屋さんとの勉強会、8月のゲストは、千葉県君津市のカラー生産者ブルームネットさん、9月は静岡県浜松市のPCガーベラさんでした。その内容は、「なにわ花にっき」で、リアルタイムでお知らせしたとおりです。

ブルームネットHP http://www.bloom-net-calla.com/

PCガーベラHP http://www.ne.jp/asahi/pcgerbera/hp/top/ でもご覧いただけます。

まさに、夜8時から深夜まで、熱い勉強会でした。






大阪の熱い夜をさらに熱くしたのが、ブルームネットさんとPCさんの花屋さんに伝えたい「熱き想い」でした。


両グループともに、「環境にやさいい生産・流通の国際認証であるMPS」を取得し、さらにブルームさんは「7日間の日持ち保証」、PCさんは「採花日表示」に取り組んでおられます。まさに最先端を行く生産者たちです。これからの花産業に、激震をもたらす生産者グループで、要注目です。


取り組みのひとつであるMPSについては、残念ながら花屋さんと議論を深めることができませんでした。なぜなら、花屋さんはエコファーマーやMPSについてなにも知らされていないからです。花屋さんを対象にしたMPSもあるのですが、まだまだ認知度は低いようです。

エコファーマー、MPSの課題は、花屋さんに知っていただくことです。

産地では、エコファーマーやMPS以外にも、朝採り、日持ち保証、採花日表示、咲き切り保証・・・、そして花育、いろいろな取り組みが進行中です。


それら取り組みの最終目標は、国産の花の消費を拡大し、それぞれが利益を得ることです。

産地での熱い取り組みを、どのように活用するのか。

1.花市場は、朝採り、日持ち保証、採花日表示などの産地での取り組み情報、こだわり情報を、web販売やせり電光掲示板の備考欄などで花屋さんに伝える。

2.産地にとって、採花日を表示することには、何の問題もありません。採花日表示があたりまえになってくると、花の流通、市場のあり方そのものが変わっていかざるをえません。産地→市場→花屋→消費者の時間をいかに短くするか、が課題になります。あいまいであった「花の鮮度」とは、「収穫してから消費者に届くまでの時間が短いこと」と、定義されるようになります。


3.花屋さんは産地情報をポップやチラシ、口頭でお客さまに伝える。さらに、日持ち保証したカラー、採花日表示をしたガーベラを、どのように活用して、売り上げ増に結びつけるか、ボールは花屋さんサイドにあります。


4.忘れてならないことは、さまざまな情報は、花屋さんに支持されるモノ=花があることが大前提です。生産者は花をつくってこそ生産者です。

ブルームネットさん、PCさんが大阪の花屋さんから熱烈に支持されるのは、その花の品質の高さゆえです。

2010年8月20日金曜日

もうやめませんか「オランダでは・・・」







オランダからは多くのことを学びました。


上:バケット流通 下:市場の時計せり


野菜や果樹の人が、花業界を不思議に思っていることがあります。

それは、ふたことめには、「オランダでは・・」を繰り返すことです。

野菜や果樹の人には、この「オランダ」がわからないようです。

なぜ、アメリカでなく、ドイツでもなく、スウェーデンでもなくオランダなのか?

なぜ、地域、環境、気候、伝統文化に根ざした農業で、外国を引き合いにだすのか?

言われてみるともっともです。

なぜ、花業界では、「オランダでは・・・」が、黄門さまの印籠になっているのでしょうか。

ひとつには、野菜や果樹が国内だけで勝負できるのに対して、花はグローバル産業であるから、世界の花の中心オランダの動向を注視する必要がある、と言うこともできます。

しかし、結局のところ、明治維新以来、西洋列強に「追いつき追い越せ」が、日本人に居心地がよいポジッションなのでしょう。ある種の思考停止状態です。

いつも、お手本となる目標が欲しいのです。

オランダの前は、当然アメリカでした。

工業だけでなく、農業もアメリカは憧れでした。カリフォルニアの園芸、サンフランシスコ近郊サリナスの花づくり。

このころは、「アメリカでは・・・」、「カリフォルニアでは・・・」、「サリナスでは・・・」、「○○農園では・・・」でした。多くのアメリカの花ウォッチャーがいて、最新のデータを紹介してくれました。そのころは、「バラの適温は70°F(華氏70度)」、「植え付け間隔は3インチ×5インチ」、「収量は1平方フィート当たり何本」が、かっこよく、「収量坪に500本」などと言うのは時代遅れと指摘をされていました。ましてや有機の肥料なんて・・・。

アメリカからは多くのことを学びました。今日、日本の花生産があるのは、アメリカ式栽培方法を学んだからです。日本の花生産がはじまった100年前、英国式の軒が低く、換気が悪い温室で栽培をはじめた先駆者は、ことごとく失敗しました。冬の寒さだけを考え、夏の暑さ対策がなかったからです。英国には日本のような高温多湿がないからです。成功に導いてくれたのは、アメリカ帰りの生産者たちでした。

しかし、あれだけ目標とし、憧れであったアメリカの花生産が、南米からの輸入に対抗できず、あっけなく壊滅してしまいました。1982年(昭和57年)に、米国カーネーション協会は解散しました。わずか90年の歴史でした。日本のバラ農家が目標とした米国バラ協会も、カーネーション協会の後を追うように解散してしまいました。

1980年代後半には、世界の花生産の中心はアメリカからオランダへ移りました。そこで、ウォッチャーもアメリカからオランダに転換しました。

オランダからも多くのことを学びました。ロックウール、バケット輸送、市場の時計せりなどなど。

そのオランダも切り花生産はすでに破綻しています。

日本の花生産が1998年をピークに、右肩下がり状態になったのは、景気の影響だけではありません。もはや世界に手本とする国がないのに、生産が破綻したオランダモデルをいつまでも目標にしてきたからです。

人口1.25億人、GDP5兆ドル、花の生産者10万戸、生産面積36,000ha、切り花消費60億本、生産国であって消費国。こんな国は日本しかありません。先頭に立って、自分たちで自分たちの進む方向を決め、進んでいかなければならないのに、いつまでも世界にお手本を探し、思考停止状態に陥っていたことが、停滞の原因です。なにもかもオランダをまねようとしたことに、無理があったのです。日本人は、2番手、3番手の居心地がよく、先頭は苦手なのでしょう。世界一の長寿国は日本なのに、長寿村を探し回り、その食事や生活から長寿の秘密を探るのが日本人は好きです

花づくりは農業です。川上から川下まで多くの人がかかわっていますが、生産者以外は農業に縁がない人たちです。花は、イネやタマネギやミカンと同じで、農民が農村で作っているということを忘れていませんか。

農業は、土、気候、文化、宗教などを基盤とする産業です。温帯モンスーン地帯、小農自作農の農耕民族、神は石、木、水、山・・・森羅万象すべてに宿る多神教。この日本の農民の花づくりが進む方向は、オランダのように効率優先の狩猟民族的大規模化、重装備化ではありません。オランダですらこのやり方で破綻したのです。小農の集合体、すなわち農協共選やグループ共選で、大きな経営体になるのが日本の農業です。



1.先進国で、経済大国で、人口が1億人以上で、花農家が10万戸いて、生産国で、消費国である日本が手本にする国は世界にありません。進む方向は日本人が決めるしかありません。


2.日本の進む方向は、家族中心の、地域に根ざした経営です。家族経営が集まって、大きな生産量を確保する農協共選やグループ共選です。自信のある人は、きらりと光る個人経営をつらぬきます。


3.高い技術力による高品質生産は、農業も工業と同じです。


4.日本がオランダにかなわないのは、育種力と苗、球根生産です。まず、育種立国です。手先が器用で、観察力が鋭い日本人には、育種は得意技です。


5.「環境にやさしい」は地球人すべての目標です。農薬や化学肥料に矮小化しては本筋を見誤ります。1番の環境にやさしい花づくりは、農家が、農村で、農業を続けることです。農家が、国土、緑の環境を保全しているのです。農村の最後の砦が、花農家と畜産農家である現状では、日本の花生産が滅びると地方が滅び、国土が保全できません。


6.先進国を手本に、「追いつき追い越せ」の時代は終わりました。項目ごとに手本の国を探してくるご都合主義の手法では日本の進む方向は見えてきません。平和はスイス、福祉はスウェーデン、金融経済はアメリカ、数学はインド、花はオランダ・・・


7.「オランダでは・・・」には、ソフトバンク、犬のお父さん白戸次郎氏が、桂浜で太平洋に向かって演説する龍馬なりきり武田鉄矢に言い放った、「ふん、龍馬かぶれめ!」にならって、「それがどないしたん!」と、切り返しましょう。

2010年8月11日水曜日

反省なき業界

画像:ライト兄弟からアームストロング船長までわずか66年(Wikipedia)

お盆商戦お疲れ様でした。

猛暑の季節に、1年中でもっとも多くの花を取り扱う、人にとっても花にとっても過酷な物日がお盆です。

満足できたお盆だったでしょうか。

キクの花が遅れた、ハスの水あげが、ほおずきが、・・・

去年にも聞いたような話が・・・

お盆が終わったら、やれやれ。

次は敬老の日に彼岸、ブライダルシーズンに年末に迎春・・・、気がついたらまたお盆。

反省なき花業界。いや、反省をする余裕もない花業界。

わが国で花生産がはじまって100年、花を作る技術はどれだけ進んだでしょうか。

母の日にカーネーションが咲かない、お盆にキクがない・・・。

消費者が花を欲しいときに、花を出荷することができない。

人類がはじめて動力で空を飛んだのはライト兄弟。1903年(明治36年)のことで、花生産がはじまったのとかわらない107年前。人類はそれからわずか66年後の1969年に、アポロ11号でアームストロング船長を月に降り立たせました。その進歩の速さ。

この違いは何なのか?

それはまさしく「反省」。

行動→失敗→反省→行動→失敗→反省→・・・・・。

この繰り返しが多いほど、技術は改善され、進歩します。

残念ながら、農業は年1作、この道30年のベテランでもわずか30回の栽培経験しかありません。

栽培回数が少ないうえに反省がなければ進歩するわけはありません。

花業界は世間のお盆が終わってからが、お盆。少しの間、立ち止まって、少しの反省。

なにが問題か?対策は?



当然、「作る」が問題です。




「作れば売れる時代は終わった」といわれていますが、「売るためには作らなければならない」のです。

肝心の花がなければ、プロモーションも消費拡大もありえません。

「お天気が悪かった」は、反省ではありません。

来年になにもつながりません。

国産の花は、花屋さんに当てにされなくなっています。

「輸入が増えたから国産が減った」のではありません。

「国産が減ったから輸入が増えざるをえなかった」のです。


「咲かせたいときに咲かせる技術」は誰も教えてくれません。産地で、地元の技術者とともに作り上げるしかありません。




それが、「国産の花」が、生き続けるための第一歩です。