2010年1月23日土曜日

撃ってでる~2010年1月25日 NaniwaFEX in NewYork~







切り花の輸入が年々増えています。


2008年には国内消費量約60億本のうち19%が輸入です。もともと輸入に依存していたラン類の87%、切り葉・切り枝の77%は別格としても、スプレーギクは37%、カーネーションは36%、バラは18%が輸入です(宇田調査)。


先進国の花生産は、季候が良く、人件費が安い南米、アフリカ、アジアの国々からの輸入に敗退し、日本だけがなんとか踏みとどまっている状況です。


その日本の生産者も苦戦を強いられ、厳しい経営状況です。




しかし、輸入増加を嘆いていても仕方がありません。
日本の切り花品質は世界一です。


世界一の日本の切り花が世界で勝負する、そんな想いでなにわ花いちばでは、産地の皆様とともにアメリカ ニューヨークへ輸出を試みてきました。


その結果、日本の切り花はアメリカで十分に通用することがわかりました。




それでついに2010年1月25日、ニューヨークでNaniwaFEXです。


日本の花の展示、商談会です。


産地からの自慢の切り花とともに、ベテランの営業担当者が大阪のど根性で展示会にのぞみます。


どんな営業活動が展開されるのでしょうか。


乞うご期待!


結果は後日報告します。


















2010年1月4日月曜日

2010年花産業のキーワードは「環境」

明けましておめでとうございます。

新しい年が始まりました。
2010年、いよいよ花産業環境の年の幕開けです。

1.政府のお約束

1999年には「持続性の高い農業生産方式の導入の促進に関する法律」が施行されました。
農地の生産力の維持増進と良好な営農環境を確保するために
①土づくり
②化学肥料の低減
③化学合成農薬の低減
以上3つに取り組む計画を作成し、都道府県知事が認定した生産者が「エコファーマー」です。

さらに、2006年には「有機農業の推進に関する法律」が施行され、化学的に合成された肥料、農薬、遺伝子組み換え技術を使用しない有機農業の推進がうたわれています。

ここまでは化学肥料や農薬を減らして、「環境にやさしい農業」をすすめましょうという農業内での活動でした。それに新たに、「地球温暖化防止」が加わりました。

日本は世界にむかって、「2020年に温室効果ガス(炭酸ガス)を1990年の25%削減する」と公約したのです。炭酸ガス削減は、生産者だけでなく、市場、花店、消費者すべてが取り組むグローバルな活動です。

2.消費者は環境にやさいい花を求めている

平成21年JFTD白書によると、JFTDのお客さんのなんと99%は「環境にやさしい商品がほしい」と要望されるそうです。ちなみに「日持ちする商品が欲しい」は40%、「鮮度が良い花が欲しい」は27%、「季節感がある花が欲しい」は22%だそうです。くやしいですが「国産品が欲しい」と要望されるお客さんはたった3%だそうです。

3.「理念」から「実利」へ

世の中はきれいごとだけではすすみません。「環境にやさしい」という理念には誰もが大賛成です。しかし、実利が伴わないと拡大、普及はしません。それが、JFTDのアンケートにあるように、いよいよ環境にやさしい花が注目されてきたようです。消費者が欲しているのに、商品がないでは生産者のつとめを果たせません。環境にやさしい農業は儲かる農業になるのです。

4.環境認証は目的ではなく手段

エコファーマーやMPSなどの認証取得は目標ではなく、手段です。目標は化学肥料、農薬を減らし、炭酸ガス排出が少ないエコな生産をすることです。まず栽培技術、栽培環境の改善に取り組みましょう。

5.市場、花店も力を合わせて

学肥料、農薬削減は生産技術の取り組みですが、炭酸ガス削減は市場、花店、みんなの取り組みです。例えば、必要以上のボリュームを求めていませんか。実際に必要な長さの切り花であれば生産性が高まり、出荷ケースが小さくなり、トラックの積載効率が高くなり、大幅に炭酸ガス排出を減らすことができます。さらに花店での生ゴミが減ります。

6.生産履歴の記帳を

生産者はどんな方法で生産した花かを、消費者に示すことが環境に優しい花づくりの第一歩です。そのためには栽培記録です。産地で共通の記録ノートをつくりましょう。

2010年、花産業のキーワードは「環境」です。