2010年2月19日金曜日

撃ってでる~日本の花がNYで高評価-NaniwaFEX in NewYork~


先にお知らせしましたように、1月25日、ニューヨークで「高品質な日本の花を海外へ」をキャッチフレーズに、日本の花の展示会・商談会NaniwaFEX in NewYorkが開催されました。

大阪の花いちばが、わざわざニューヨークへ出かけていったのは、日本の花のすばらしさを海外へ伝え、花の需要を拡大するためです。

その様子は、なにわ花市場HPの画像でご覧ください。

大西社長以下の面々のいでたちは、背に「花」の漢字一文字、ピンクの法被、黒の鉢巻、コテコテの大阪です。コテコテですが仕事はがっちり、商売上手の大西常裕部長、井内課長、竹村課長、中村課長です。

展示会には国内50産地から237アイテムの花を出品いただきました。その自慢の花を贅沢なことに、ニューヨークで活躍するデザイナーhanna NOIRの竹中健次さんに演出していただきました。

当日、ニューヨークは土砂降りの雨。
アメリカの花屋さんに来場いただけるのか心配でした。うれしいことに、12時の開場を待ちかねて、60社121名のバイヤーの方々が来ていただきました。はるばるフィラデルフィアからバスを乗り継ぎ、3時間かけて来た花屋さんもおられました。
日本の花いちばと花の特徴についてのプレゼンテーションも熱心に聴いていただけました。問屋、仲卸だけで市場がないアメリカの花屋さんにとって、日本の花いちばの形態は興味深かったようです。

以上、見てきたようなことを書きましたが、すべて竹村課長からの受け売りです。

展示会の効果は歴然でした。

注文はそれまでの4倍に増え、展示会後の3回の輸出だけで前年の半数に近い量になりました。日本の高品質な花は、アメリカでも十分に通用したのです。

どんなところが評価されたのでしょうか。

①もともと人気が高かったグロリオサ、スイートピー、ラナンキュラス、ダリア、スカビオサ、ブルースターは、品質の良さ、花の色の豊富さ、ボリュームで一層、評価を高めました。

②枝物に関しては完成度の高さと“ふかし技術”に注目が集まりました。

③シンビジウムの切り花はボリュームと花の色で評価されました。

④嬉しいことに、バラ、カーネーションでも南米からの輸入品にないバラ、カーネーションらしくない特殊な品種や、日本のオリジナル品種はアメリカで十分に通用することがわかりました。

国内消費が低迷している現在、高品質な日本の花は、流通のコストダウンを進めれば、高単価で世界に輸出することができます。

そのためには市場だけでは力不足です。産地のご協力が必要です。

長時間の輸送にそなえた切り前、ボトリチスの予防が必要です。今は、産地から届いた花を、いちばで専用のケースに詰め直していますが、輸出量が安定すれば、産地で箱詰めをしていただくようになるかもしれません。

日本全国ではいろいろな花が作られています。自慢の花をニューヨークに送ってみたいという生産者、産地の皆様は、なにわ花いちばへお問い合わせ下さい。

ただし、アメリカでは野菜果樹に関連する桜・梅・桃といったものは原則として輸入は禁止です。また、菊に関しては輸出に関する条件が厳しいとのことです。























2010年2月3日水曜日

和歌山スプレーマム研究会青年部の具体的活動

                    緊張した様子の青年部のみなさん                  会が終わったあとも話し合いは続きました・・



花の消費拡大は、産地-市場-花店の連携による具体的な活動を・・と、以前お話をしました。また、花の消費者は花屋さんであることも説明しました。



不思議なことですが、花産地では消費者である花屋さんの要望や意見をお聞きした経験がほとんどないのです。それは全国に26,000軒といわれている花屋さんの誰と話をしたらいいかがわからないのです。これまでも産地の研修会などで花屋さんを講師として招いたことはありますが、消費者である花屋さん全体の流れがつかめきれないもどかしさを感じていたのではないでしょうか。



その産地に必要な花屋さんと、生産者を結びつける役割は市場です。市場が得意とする分野です。



生産者と花屋さんの交流会として、1月27日、和歌山県スプレーマム研究会青年部13名と農協担当者が、なにわ花いちばに来場されされました。



夜8時、緊張した面持ちの青年部と花屋さんの話し合いが始まりました。



市場の担当者は、和歌山スプレーマムの方々に必要な花屋さんに出席をお願いしていました。



フラワーデザインスクールの担当者、専門店、webでのみ仕入れる専門店、多くの店を展開するチェーン店、葬儀関係の量販店、スーパーへ納入の量販店、葬儀会社の担当者、場内仲卸、そして産地のライバルともいえる輸入業者・・、さまざまな業態の花店です。こんなことは市場だからできるワザです。



スプレーギクの輸入割合は37%、メジャーな花ではもっとも輸入が多い切り花です。



案の定、輸入のほうがボリュームがあるので、輸入しか使わないとの量販店の発言がありました。天のつぼみを取っているので、花がドーナツ状になり、葬儀用に使いにくいと、生産者にとっては、ずっこけるような意見もありました。輸入業者の品質への自信・・・、国内生産者に欠けている部分でしょうか。


産地では毎年苦労して新しい品種を導入していますが、花店にとってはどこが新しいかわからないなど、生産者がへこむような意見をもかずかずにいただきました。


花店は業態が多く、意見もさまざまであることも痛感されたようです。



和歌山のスプレーマムはどこをターゲットにどんな品種をどんな品質で、生産、出荷していくのか、青年部のみなさんにとって言い足りない、聞き足りなかったようです。夜が更けるのを忘れて話し合いが続きました。

今度は、自分たちが熱き想いをこめて作ったスプレーマムを花屋さん、ぜひ使ってくださいと主張しましょう。日本人の感性にあったスプレーマムの生産、出荷をお待ちしています。


1回ではとてもむりですので、ぜひ続きの会を。

それにしても花産業、早朝のせりから深夜の勉強会まで、よく働く業界ですね。お疲れさまでした。