2008年10月26日日曜日

花いちばはこんなところです。

私は38年間、花の研究員として過ごした後、平成20年4月から
㈱なにわ花いちばでお世話になっております。
毎日(と言っても週に1日しか出勤しておりませんが)驚きの連続
で、カルチャーショック状態です。生産者の方が花市場に来られ
ても、応接室??までで、「関係者以外立ち入り禁止」と書かれた
扉の先は見ることが出来ない部屋です。
そこで、私が見た「秘密の部屋」をご紹介しましょう。

1:「うるさい」
とにかく騒音です。電話が鳴り続けています。電話を無視している
わけではありません。どの社員も受話器に掛かりっきりなのです。
しかも、電話を聞きながら、目ではパソコンモニターを、両手では
キーボードをたくみに操っています。私には、勤め人生活でマスター
出来なかったワザがあります。それは、受話器を肩に挟んで、
両手を使うことです。ここでは、そんなワザは朝飯前。固定電話や
パソコン・携帯電話を同時に扱う猛者もいます。

2:「いそがしい」
事務所にいる人たちは、常に電話で喋っています。雑談がありません。
私が話し掛けようと思っても、その隙がありません。私も今まで農家の
人たちと「市場は高かろうと安かろうと売れれば1割の手数料」と悪口
を言ってきました。しかし、そうではないことが分かりました。生産者の
花が少しでも高く売れるように、また、花屋さんに喜んでもらえるように
電話を掛けまくり、受け続け、キーボードもたたき続けているのです。
残念ながら、生産者の方にはその姿を見ていただくことが出来ません。

3:「いつでも誰かが働いています」
朝の9時から夕方5時までの生活をしてきた身からすると、市場には
何時が早くて、何時が遅いのか?何時が定時といった時間の概念が
無いようです。これまで、市場は早朝の職場と思っていました。
朝の3時か4時に出勤して、競りを済ませ、掃除をして昼前に帰る。
そんなイメージでした。実際には、早朝も深夜も関係ないコンビニ状態
の職場でした。とにかく、深夜~早朝にトラックや荷受け(荷物を受ける
人たち)の人たちを含めて、こんなに大勢の人たちが働いているのを
目の当たりにして感動しました。産地から消費者まで物の流れを支える
には、世間が眠っている時に働く人たちが必要なのですね。
やはり、市場のあいさつは何時でも「おはようございます」でした。

4:「出張が多い」
毎日、誰かがどこかの産地に出かけています。
なるほど、なにわ花いちばのように全国から花が集まって来る市場では、
産地での総会や出荷反省会に出席するだけでも、凄い回数になるの
ですね。産地にとっては、年に一度の総会で、市場の出席を楽しみに
していただいているのですから、疎かには出来ません。社員が技術を
高めるために産地へ伺うことも多いようです。そう言えば、生産者の人
から「自分たちが市場に行くのは年に一度だが、市場の担当者は年に
何回も来てくれるので恐縮している」という話をよく聞きました。
いや、それは担当者にとっても勉強ですから。生産者がどんな人で、
どのように花を作っているのか、どんな社員が自分たちの花を売って
いるのか、お互いに知ることは大切です。


まだまだ・・・
この職場には多くの秘密があるようですが、全てを発見できていません。

次回からは、技術情報も含めたお役立ち情報をお知らせします。