お盆商戦お疲れ様でした。
猛暑の季節に、1年中でもっとも多くの花を取り扱う、人にとっても花にとっても過酷な物日がお盆です。
満足できたお盆だったでしょうか。
キクの花が遅れた、ハスの水あげが、ほおずきが、・・・
去年にも聞いたような話が・・・
お盆が終わったら、やれやれ。
次は敬老の日に彼岸、ブライダルシーズンに年末に迎春・・・、気がついたらまたお盆。
反省なき花業界。いや、反省をする余裕もない花業界。
わが国で花生産がはじまって100年、花を作る技術はどれだけ進んだでしょうか。
母の日にカーネーションが咲かない、お盆にキクがない・・・。
消費者が花を欲しいときに、花を出荷することができない。
人類がはじめて動力で空を飛んだのはライト兄弟。1903年(明治36年)のことで、花生産がはじまったのとかわらない107年前。人類はそれからわずか66年後の1969年に、アポロ11号でアームストロング船長を月に降り立たせました。その進歩の速さ。
この違いは何なのか?
それはまさしく「反省」。
行動→失敗→反省→行動→失敗→反省→・・・・・。
この繰り返しが多いほど、技術は改善され、進歩します。
残念ながら、農業は年1作、この道30年のベテランでもわずか30回の栽培経験しかありません。
栽培回数が少ないうえに反省がなければ進歩するわけはありません。
花業界は世間のお盆が終わってからが、お盆。少しの間、立ち止まって、少しの反省。
なにが問題か?対策は?
当然、「作る」が問題です。
「作れば売れる時代は終わった」といわれていますが、「売るためには作らなければならない」のです。
肝心の花がなければ、プロモーションも消費拡大もありえません。
「お天気が悪かった」は、反省ではありません。
来年になにもつながりません。
国産の花は、花屋さんに当てにされなくなっています。
「輸入が増えたから国産が減った」のではありません。
「国産が減ったから輸入が増えざるをえなかった」のです。
「咲かせたいときに咲かせる技術」は誰も教えてくれません。産地で、地元の技術者とともに作り上げるしかありません。
それが、「国産の花」が、生き続けるための第一歩です。