世の中、次々と新しい横文字が登場。
いま、マスコミをにぎわしているのはTPP。
「環太平洋パートナーシップ協定」のことだそうです(日本語でも何のことか、よくわかりませんが)。
経済産業省と企業はTPP賛成、農林水産省と農業団体はTPP反対。
国論を二分。
日本農業は関税で保護されているから、いつまでたっても自立できない、というのが賛成派の言い分。一方、反対派は関税撤廃では日本農業が壊滅し、食糧自給率がさらに下がるとの考えです。
新聞に農産物の関税率一覧がのっていました。
コンニャク1,706%、コメ778%、落花生737%、小豆403%、大麦256%、小麦252%・・・。
つまり、1万円で輸入されたコメには7万7,800円の関税がかけられているということです。
この記事を見た花屋さんから質問がありました。
花の関税は何%?
0%です。
いつから?
はじめからです。花には関税がかかったことがありません。最初から0%です。
菅首相は平成の開国というが、花は昭和の時代から開国してきたのです。オランダ、コロンビア、ケニヤ、インド、中国、台湾、韓国・・、日本の花は世界の国に門戸を閉ざしたことがありません。
その結果、国内の花生産は輸入に浸食され続けています。
だからといって、輸入の花に、コンニャクのような1,706%の関税をかけて、花農家を保護するという選択肢はありません。花はもともと市場経済、世界の花と競争し、儲けるのも損をするのも自分の勝手で成長してきた産業です。
輸入アリは輸出もアリです。受け身から攻めの農業、それが平成の開国です。
「日本の高品質な花は世界に通用する」を、今年もnaniwaFEX in NewYork(2011年1月18日)で実証しました。その様子は、さまざまなメディアで取り上げられました。なにわ花いちばHPでご確認下さい。
アメリカで人気は、スイートピー、ラナンキュラス、グロリオサ、ホワイトスター(オキシペタラム)など日本のオリジナル品目、品種です。もともとアメリカの花は、アンディ・マツイ氏に代表される日系人が作ってきたのですから、日本人の繊細な感性と技術で作り上げた日本の花はアメリカ人に受け入れられるのは当然でしょう。まさに、「日本の高品質な花は世界に通用する」です。
足らないのは、輸出の経験とノウハウ。
捨て去るべきは、「日本の花は高品質だが高いので、輸出なんてできない」という思い込み。
世界で唯一の花の消費大国で、生産大国である日本は、「輸出大国にもなれる」を証明したnaniwaFEX in N.Y.でした。
生産者のみなさま、世界に撃って出ませんか。